企業経営・情報ビジネスコース
激動の時代に対応できる経営能力・ICT運用能力を身に付けた人材を育成
グローバル化やICT(情報通信技術)活用の急激な進展につれて、企業内外の経営環境が大きく変化しており、企業経営には多様な課題が生じています。環境変化に的確に対応できる能力を養うため、多角的な視点から企業経営あるいはICT運用の専門的研究を行い、ビジネスの現場などにおいて課題解決に対応できる専門知識と能力を有する人材の養成を目指します。
企業経営・情報ビジネスコース 科目一覧
経営学研究 (平手 賢治) |
経営管理演習Ⅰ・Ⅱ (平手 賢治) |
経営戦略研究 (韓 金江) |
経営管理研究 (平手 賢治) |
情報戦略研究 (高橋 信一) |
人的資源管理研究 (竹内 治彦) |
統計モデリング研究 (中川 裕司) |
マーケティング研究 (所 吉彦) |
経営組織研究 (山本 重人) |
国際経営学研究 (韓 金江) |
経営情報研究 (佐々木 喜一郎) |
経営情報演習Ⅰ・Ⅱ (佐々木 喜一郎) |
演習概要
経営管理演習 ― 古典を通じてリーダーシップを学ぶ ―
教授 平手 賢治

本演習は,倫理学,政治学,経営学などの古典の読解を通して,現代トマス主義自然法論の立場から,リーダーシップに関する原理的な研究を行います。
具体的には,プラトン,アリストテレス,マルクス・アウレリウス,トマス・アクィナス,ニッコロ・マキャベリ,チェスター・バーナードなどの古典的著作(のいずれか)を取り上げ,指導教員とともに,読解し,討議し,熟考し,論文執筆を行っていくことを予定しております。
このような演習活動に取り組むことによって,第1に,学問をおこなっていく上での作法を身に着け,そして,第2に,「人間とは何か」,「社会とは何か」,「真理とは何か」について原理的に深く考え,さらには,第3に,論文(修士論文など)を執筆し,報告をすることができるようになっていただけることを目標としております。
学問に真剣に取り組みたい方や,リベラル・アーツとしての教養を身に着けたい方にとって,最適な演習にしたいと思っております。
経営情報演習Ⅰ・Ⅱ
准教授 佐々木 喜一郎

経営情報演習では、経営情報システム、デジタルビジネスモデル、組織のデジタルトランスフォーメーション(DX)に焦点を当て、最新の情報技術が企業経営に与える影響を専門的に探究します。現代のビジネス環境では、データ駆動型経営やAI、IoT、クラウドコンピューティングといった技術が、業務プロセスの自動化や新たな価値創造において不可欠です。本演習では、これらの技術が企業の競争力をどのように強化し、業界全体に変革をもたらしているかを研究します。
本演習を通じて、経営情報に関する専門知識を体系的に理解し、DXを活用した戦略的意思決定を支える能力を養います。最終的には、修士論文執筆に必要な基礎的な研究スキルも身につけることを目指します。
講義概要
経営学研究
平手 賢治
講義「経営学研究」では、経営学のみならず、経済社会に関する日本語文献・外国語文献を丁寧に読み解き、最終的には、院生の皆さんが修士論文を執筆するための作法を身につけることを目的としております。2020年度は、ドイツ経済倫理学に関する文献、トマス主義(伝統的自然法論)におけるビジネス理論に関する文献を読んでいきます。さらには、院生の皆さんが、各自の修士論文テーマに関する文献をもちより、毎週、刺激的な報告を行っております。多様な学問領域の方々が、さまざまな視点からマネジメントについて考察していくクラスです。
経営管理研究
平手 賢治
講義「経営管理研究」では、伝統的自然法論の立場から、「リーダーシップとは何か」というテーマで、研究を進めていきます。伝統的自然法論とは、一般的に聞き慣れない言葉ですが、プラトン、アリストテレス、古代教父、聖トマス・アクィナスの流れをくむ、ヨーロッパ思想の本流中の本流に属する思惟です。2020年度は、ヨハネス・メスナー(Johannes Messner)著作『ドルフュース ―オーストリアの愛国主義者―』を読み解き、リーダーシップについての考察を深めていきます。院生の皆さんには、各自が興味を持っているリーダーたちを取り上げてもらい、さまざまな学問領域、さまざまな視点から、リーダーシップについて報告していただきます。
人的資源管理研究
竹内 治彦
日本の雇用制度は年功序列的で生産性が低く、成果主義への転換を説く議論が一時期ありました。しかし、日本には独特の能力主義があり、雇用主は従業員の能力育成を意識し、従業員も能力伸張と出世に向けて、同僚と競争しつつ臨みます。そこには、恒常的な過労状態を生む負の側面もあります。過剰な労働状況を生み出す日本の雇用システムの功罪を分析し、良き労働社会の実現の可能性を探りたいと思います。
マーケティング研究
所 吉彦
本講義の目的は、マーケティングに関する論文を読み、考え、自ら書く力をつけるにあたり、多面的・批判的に分析できる力を養うことを目的とします。5G、コネクテッド戦略、カスタマーサクセス、USJ顧客体験、テクノロジーCRM、フィールド&インサイドセールス、AIと顧客体験、顧客との絆、カテゴリー志向の罠マーケティング等に関する論文を読みこなし、マーケティングに関し多面的・批判的なコメントができることを到達目標とします。
国際経営学研究
韓 金江
本講義では、国際経営を理論と実際の視点から学修します。具体的には、多国籍企業の歴史や海外直接投資の論理から、経営のグローバル化における組織革新、生産、研究開発、マーケティング、SCM、そして国際人的資源管理まで、企業が持つ機能の国際化に幅広く焦点を当てて議論します。授業を通して、(1)国際経営学の構造の理解、(2)企業が国際経営を行う要因の理解、(3)企業の国際経営戦略とその変化の把握を到達目標とします。
情報戦略研究
高橋 信一
今日、情報通信技術(ICT)分野における激しい市場競争の中で生き残って成長をめざすICT企業は、自社が中心となって競争優位なプラットフォームを形成するか、もしくは他社が形成した競争優位なプラットフォームに参加していくことが求められています。 この講義では、テキスト学習を通じて、プラットフォームのしくみや特徴、プラットフォームの形成に必要な要因への理解を深めながら、ICT企業の戦略を企画立案できる力を身に付けます。
統計モデリング研究
中川 裕司
モデルを設定して、観測データの現象の説明を試みる講義です。統計学を勉強しなかった人でも理解できるような講義にします。使用する統計ソフトはExcelのデータ分析かSPSS(Base版)を使った多変量解析を行います。回帰分析、判別分析、因子分析、クラスター分析などを使用します。できれば受講者が望む分析方法を享受させたい。
経営情報研究
佐々木 喜一郎
本講義は、現代の企業経営におけるICTの役割を、理論と実践の両面から学ぶことを目的としています。情報の管理や活用は、企業の意思決定や業務プロセスの効率化、さらには競争優位の確立において極めて重要な要素です。本講義では、情報システムを活用して企業の経営資源をいかに効果的に活用できるか、その方法や戦略について深く探究します。 また、最新テクノロジーの導入が企業の組織構造や経営戦略に与える影響についても検討し、ICTの視点から経営の全体像を理解する力を養います。受講者は、実際のビジネスケースや最新の技術動向を学ぶことで、情報技術を駆使した実践的な経営課題の解決能力を身につけることを目指します。