コミュニケーションを考えるFD研修会を実施しました。
2019年8月7日(水)、西之川キャンパスにおいて「コミュニケーション」を考える研修会として看護学部FD研修会が実施されました。
講師に「コミュニケーション -聴くことの力、話すことの力-」をテーマに多数の講演実績をもつ佐藤泰子先生(京都大学大学院人間環境学研究科)をお招きして、「バカボンのパパに学ぶ苦悩の人間学 寄り添うって?向き合うって?コミュニケーションって何?」と題しご講演いただきました。また、この講演テーマは教員ばかりでなく、これから看護師を目指す学生の教育にも資する内容であるため看護学部在学生の約70名も聴講しました。
苦悩について哲学、精神医学をベースに研究し、患者との対話を通してケアの在り方を探られている佐藤先生の講演は、アニメ『天才バカボン』を題材にしながら人間の苦しみと言語の関係を説明し、聴くことと話すことの構造がわかれば誰でも良い聴き手となり得ると説明されました。
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パワフルかつ分かりやすい説明で講演される佐藤泰子先生 | 教員のほか、看護学部の在学生も聴講しました |
講演の最後に佐藤先生は聴講した学生に向かって、このようにメッセージを送りました。
「看護師ほど聖なる領域に生きていく職業の人はいません。皆さん方が常に患者さんたちと共に生きていくとするならば、生に、そして死に向かって一緒に生きていくとするならば、皆さんの仕事ぐらい聖なるものはないでしょう。こんなに素晴らしい仕事ありますか?ですから、お仕事を自分の誇りにして、最後まで看護師としてまっとうしていただきたい。みんなのことを考えられる看護師さんになってもらいたい。上手に話せなくても大丈夫。お話が聞けたらそれだけで十分。心配しないでください。」
会場を四方八方に歩き回り、自らを「関西のおばちゃん」と称して軽妙なトークで聴講者の笑いを誘いながら始まった佐藤先生の講演でしたが、終わりに近づくに従ってどんどんシリアスになり、とても考えさせられ、自らを振り返る機会を与えていただいた研修会となりました。
挨拶に立つ我部山キヨ子学部長