大垣南高校で出張講座を行いました

2023年9月7日(金)、岐阜県立大垣南高等学校で、森誠一教授による「西濃の地域課題について」と題した講演があり、同高校の１年生が受講しました。
大垣南高等学校では「総合的な探究の時間」において、自ら課題を設定し、探究を進めていく課題探究型学習を推進しておられ、本講座は課題設定や探究の手法の参考となるよう入門講演として開催されました。

当日は熱中症等の対策で、体育館に全員が集合しての講演ではなく、空調の効いた教室に分かれ、配信された講義を聴講する形で行われました。

講演では、森教授から、濃尾平野の成り立ちや地理的な特徴などから岐阜県が豊かな山林に覆われた山国であると共に、多くの川が流れる典型的な川国であり、特に大垣市を含む西美濃一帯は多くの川や伏流水の豊富な湧水帯であること、古くから人々は水の恩恵を受け、生活の基盤としてきたことなど、豊富な図解や資料を基に話されました。
さらに、この地域は日本有数の豊かな生物多様性を持つ淡水生物の宝庫であることなどの話がありました。特に絶滅危惧種でもある「ハリヨ」の生態や保護活動等を例に、生物多様性の大切さと共に「地域固有の生物が貴重な郷土財である」ことや「地域課題の解決に住民・行政・研究者の対話や交流が重要である」ことなどについて話が進み、生徒の皆さんは熱心に耳を傾け、メモを取っておられました。