ビジネスのアイデアで描くスポーツ振興のスパイラルアップ大作戦

サッカーから派生した「フットサル」。
サッカーよりも少人数かつ狭いスペースでもできることから、レクリエーションスポーツとして愛好者を増やしてきましたが、まだまだマイナースポーツの域から脱し切れていないのが現状です。

日本においては2007年に「Fリーグ」が開幕。
そのトップリーグにあたる「ディビジョン1」には12チームが参戦していますが、トップリーグですら観戦人数は減少傾向にあります。

「もっと多くの人々にフットサルの魅力を伝え、試合に足を運んでほしい」。

そんな想いを胸に、日本フットサル連盟からマネジメントや運営の要請を受けた経営学科の学生18名は「Fプロジェクト」を結成。
2019年11月に行われる「Fリーグセントラル(第24節、25節の3日間)」をターゲットに集客促進活動を展開しました。

観戦チケットは、初日と2日目は無料、最終日は有料なため、それに合わせて「無料集客対応チーム」と「有料集客対応チーム」、そして「付加価値促進チーム」を組織し、それぞれが企画を立案。
なかでも、選手と一緒に入場する「エスコートキッズ」を無料で招待する案は、連盟から即採用となりました。

学生たちはすぐさま東海3県のフットサル場30カ所を回り、経営者などへ子どもたちの参加を依頼。
その結果、子どもたちの申し込みは150人を超え、プロジェクト全体では集客目標500名を超える約600名を集めることができました。
学生たちのアイデア、実行力、情熱が新たなファン層を広げることにつながったのです。

このように大会の企画、運営などを一貫して担うことができたのは、授業でより実践的なスポーツ・マネジメントを学んでいたからです。
会場関係者や連盟スタッフからも、彼らの働きや姿勢について高い評価を得ることができました。
この活動は新聞各社でも紹介され、NHKのニュース番組では、約6分間にわたって特集されるほど注目を集めました。

フットサルに限らず、世の中にはスポットライトの当たらないマイナースポーツは数多く存在します。
しかし、マイナーだからといって「魅力がない」とは言い切れません。
それらのスポーツを世に広めるためには、魅力を発見し、仕掛けをつくり、喜んでもらい、集客・収益につなげることが重要。
そしてその収益を再び各スポーツに還元していく好循環をつくりだすことが、さらなる発展につながっていくはずです。


経営学部 古田 康生 先生
     原田 理人 先生

BACK TO SOCIAL GOOD! TOP

PageTop